【春分3/21のツボは崑崙】
毎年よ 彼岸の入りに 寒いのは
この句は、正岡子規がお母さまのコトバをそのまま書きとめ俳句としたことで知られています。
暑さ寒さも彼岸までというコトバがある通り、天候は日に日に春めいてきても、同じ彼岸でも春の彼岸は秋の彼岸に比べて約10℃以上も気温が低いのです。
ただきびしい冬の寒さからやっとのがれるかのように一日一日あたたかくなってくる春はカラダも気持ちも実際の気温よりあたたかく感じるものです。
しかしまだまだ日によっては寒い日も戻ってきます。
サクラの開花宣言も出ても「花冷え」と桜もふるえるような寒い日がやってくるのがこの頃の気候なのです。
近年新しいライフスタイルが定着したために、ヒトのカラダにも異変がおこっています。
急増している首コリはパソコン、スマートフォンの普及で長時間のうつむき姿勢と、光が強い小さな画面を見つづけることでおこる目のストレスが原因で筋肉が緊張し血行不良がおこります。その結果、筋肉の中に疲労物質でもある乳酸がたまり、コリが発生するのです。
首には狭い範囲に太い動脈や多くの神経が通っているため、首コリは強いチカラでもんだり叩いたりは厳禁なのです。
数十年前まで首コリは肩コリの中に含まれていたのですが、パソコンやスマートフォンの普及でほとんどの人が一日数時間も前かがみ姿勢をつづけるために、本来伸び縮みしない小さな筋肉が集まって支えている首へのダメージがクローズアップされた結果なのです。
東洋医学では、ヒトのカラダには頭の先から足の先、皮膚の表面から内臓まで、いたるところにはり巡らされ、カラダの働きをコントロールしている経絡(けいらく)と言われるネットワークがあるとしています。代表的な経絡(14本)はすべて首を通っていますので、首から離れたところの不調であっても首コリの原因となることがよくあります。
デスクワーク、パソコン、スマートフォン、読書など座り姿勢が長くつづいたり、立つ、歩く、走るなどがつづいて足の筋肉が疲労すると、ふくらはぎの血行にとどこおこりがおこり、ふくらはぎが固くなります。その結果、血管を圧迫し全身の筋肉がこわばるようになりますが、とくに経絡が集中する首コリが顕著です。 この状態がすすむと、背中から首すじ後ろ、後頭部へかけての緊張が原因となる頭痛(緊張性頭痛)がおこることがあります。
足くびにある「崑崙」のツボへお灸をすえると、ふくらはぎだけでなく全身の血行をよくして緊張をやわらげ、気になる首コリをラクにしてくれます。
*外くるぶしのすぐ後ろのくぼみの中にあります。
https://youtu.be/B0SWjolqkrc
監修:せんねん灸お灸ルーム 鍼灸師
04/03/15
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