太陽の運行をもとに2600年以上も昔、中国で生れた二十四節気は約15日ごとの季節の移り変りをコトバであらわす暦。これをさらにくわしく5日ごとに記したのが72候です。
啓蟄は地中の虫たちが目ざめる頃とされていますが、72候では「蟄虫 啓戸」「桃始笑」「菜虫化蝶」といかにも春が大きく動き出した様子をあわらすコトバが並んでいます。
啓蟄を代表する花、桃は桃栗3年というコトワザもある通り成長が早く、その生命力から古代中国では不老不死のくだものとされ、邪気をはらう霊力があるとされてきました。
季節の変わり目に邪鬼をはらうことを願って行われてきた五節句の行事のうち、3月3日は上巳の節句。
この日の桃の花を神前に供えて、無病息災を願うところから、いつしかこの日は桃の節句と呼ばれるようになったのです。
桃の花が終わるとやがて春の主役 桜が登場してきます。
春の風というと、おだやかでホっとするようなやさしさがあふれたことばですが、春の風には花粉をまき散らしたり、アトピーや湿しんを悪化させるなど困った一面もあります。そして、この春の風には目の症状を訴える人も多いのです。 涙が出る、目が充血する、目がかすむ、ドライアイなど目のトラブルによっておこる目のつかれは、頭痛や肩コリ、首コリ、ストレスなどの原因にもなります。春の風にご注意!
東洋医学で「肝(かん)は目を養う」といいます。 「肝」には、カラダ全体をめぐる血液を、カラダの各部分(内臓や器官、組織)の必要量に応じて運び分ける働きがあります。 とくに目はこの「肝」の働きが最もよくあらわれる器官なので、 目に何らかの異変があれば「肝」の機能低下がおきていることがわかります。 目は「肝」の働きの好不調を示すバロメーターでもあるのです。 この「肝」が春の臓器ともいわれるのは、冬の間ねむっていたカラダが、春を迎え目ざめて活動をはじめるために、「肝」は冬の老廃物を発散し代謝を高めて、栄養をカラダのすみずみにまで届くようにフルパワーで働くからです。 「肝」には他に「筋肉を動かしコントロールする」「感情をコントロールする」働きもあります。そのため、デスクワークが多く運動不足であったり、春に多い生活環境の変化で精神的ストレスがたまったりすると「肝」の機能がダウンして「目のつかれ」がおこりやすくなるのです。 ストレスを解放して「肝」の働きをととのえる「太衝」のツボへのお灸が「肝」の機能回復を助け、目のつかれを解消します。 参考資料:せんねん灸お灸ルーム
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